そもそも鍼灸治療って何?
鍼灸治療とは鍼(はり)やお灸(きゅう)を使い、お悩みに対して施術を行うことです。
メカニズムを簡単に説明すると、鍼やお灸を用い、お肌や筋肉に微細な傷を作り、その傷を修復するご自身の治癒力を利用することで症状を改善に導きます。
ですからお薬などのように副作用はありません。
お体全身の施術では、60分の予約枠で施術させていただきます。(初回は90分)
ただ単に悪いところに鍼灸をするだけでなく、お体全体をみさせていただくのと、施術での反応をみてさらにそこから再度鍼灸施術を行うので、お時間を長めに設定しております。
どんな鍼を使う?
当院で使用する鍼は0.1mmという髪の毛ほどの太さのものから0.2mmまでのものです。
また鍼先は顕微鏡で見ると丸くなっており、痛みを最大限に抑えると共に、抜いた時に傷がふさがるような作りになっております。
もちろん体調の調子が悪く、鍼をして出血を伴うこともあります。
出血のほとんどは抜いた穴からぷくっと出血したものが膨れるような感じで、すぐに止まる出血がほとんどです。
当院では使い捨てのステンレス製のディスポーザブル鍼を使用しておりますので、感染症などの心配はありませんので、ご安心ください。
鍼は痛い?
鍼を刺すと聞くと、注射や点滴、または裁縫の針を想像して「痛いのでは?」と不安に思う人もいるでしょう。
しかし、実際に鍼施術を受けた方は「痛みを感じなかった」という人がほとんどです。
当院で鍼灸施術を受けた人の声を紹介します。
・鍼はこわいと思っていましたが、実際には痛くなく、自分の身体には鍼灸があっていたようで、身体がとっても楽になりました。(T.Cさん・女性)
・何も感じないことがほとんどですが、ズーンと響く時もある。その感覚が心地よいです(Tさん・女性)
・鍼と聞いて緊張しましたが、眠ってしまいそうになるほど気持ちよくて、全然痛くなかったです。(Oさん・女性)
・注射が苦手なので怖かったのですが、ゴムで弾かれているような感覚で痛くないものなんですね。(Iさん・女性)
鍼施術の効果
鍼施術が身体に及ぼすメカニズムについては、未だ解明されていないこともあります。
しかしその一方で鍼を使いツボを刺激することで、身体に変化が起こるということは多くの症状で認められおります。
世界各国で研究が進む中で色々な科学的根拠が示されてきております。
痛みへの効果
鍼の刺激により、体内で痛みを抑えるホルモンが脳内に分泌されます。
また脳に痛みを伝える神経の働きをブロックするため、痛みが伝わりにくくなります。この2つの作用により、痛みが緩和されると考えられています。
リラックス効果
鍼の刺激により、脳内よりリラックス効果のあるセロトニンなどのホルモンが分泌されます。
鍼で筋肉の緊張を和らげたり、心を安定させるツボを刺激することで、ストレスなどで乱れている自律神経のバランスを整えることができるのです。
自律神経のバランスを整える
自律神経は、胃腸など内臓の働きや血圧のコントロールにも関係しています。
自律神経を整えると胃腸の働きや血圧の安定、体温の上昇などにもつながります。
更に寝つきがよくなり、熟睡できるなど、睡眠の質が上がります。
血液や老廃物の代謝改善
鍼の刺激により、血液やリンパの流れがよくなると、新陳代謝も活発になります。
そうすることで私たちの身体に備わっている『自然治癒力』や免疫力が高まり、風邪や病気になりにくい身体に変わっていきます。
鍼灸施術の回数は?
施術回数は、お身体の状態や症状の重さ、慢性的なものなのか急性的に起こったものなのかで異なります。
一般的にはじめは効果が表れるまでに少し時間がかかることもあり、また効果が表れ始めても、施術の間隔が空いてしまうと、元に戻ってしまうこと多いです。
ですから受け始めの時期は少なくとも1週間に一度、症状により多い場合は二度、三度と施術を行い、症状が落ち着いてきたら10日~2週間と少し間隔を空けていくと効果が長続きしていきます。
最終的には1ヶ月に1回の施術で調子のいい状態をキープできるようになることが理想です。
こんなにもある!WHOが有効性を認めた疾患
1997年NIH(アメリカ国立衛生研究所)から、鍼灸療法の病気に対する効果とその科学的根拠を認める見解が発表されております。
また最近ではWHO(世界保健機構)が様々な症状や病気に対する有効性を認める発表を行っております。
代表的な病気には次のようなものがあります。
神経系疾患
―※神経痛・・自律神経失調症・頭痛・めまい・不眠・神経症
運動器系疾患
―関節炎・※リウマチ・※頚肩腕症候群・※頚椎捻挫後遺症・※五十肩・腱鞘炎・※腰痛
呼吸器系疾患
―気管支炎・喘息・風邪および予防
消化器系疾患
婦人科系疾患
―更年期障害・生理痛・月経不順・冷え性・不妊
耳鼻咽喉科系疾患
―耳鳴・難聴・メニエル氏病
眼科系疾患
―眼精疲労・疲れ目・かすみ目
小児科疾患
―夜泣き、かんむし、アレルギー性湿疹